あごの歯ぐきに固いコブがある、骨隆起とは。
2017.02.19
院長です。
【歯の根元にに膨らみがあるけど丈夫?】
年に何人かはいらっしゃるのですが、「先生、上顎の真ん中に固いコブがあるんだけど」「舌べろの前の歯ぐきがだんだん膨らんできて食べ物が引っかかったり、舌が動かしにくい時がある」「歯の根元(外側)を指で触ると他よりも歯ぐきが膨らんでいる」みなさん何か悪いデキモノではないかと心配されて来院されるのですが、指で押して弾力や痛み、違和感があれば歯科を受診してください、感染などを起こした病気の可能性が考えられます。固くて押しても痛みもなければれは骨隆起(こつりゅうき)といってあごの骨が膨らんだものです。
【骨隆起は特別な理由がなければ放置が一般的】
原因はいまだに詳しく解明はされていませんが、一般に強い力が歯にかかる場合起こりやすくなると考えられています。よく言われているのが噛む力が強い方、歯ぎしりや食いしばりが強い方に発生する傾向が強いと考えられています。
歯に過大な力が加わると、歯が倒れたりしてしまう危険があります。それを阻止するために体の防御反応でその歯の周りの骨を厚くして補強するのです。但し、あごの骨は薄いですから、骨の厚みが増せば外側や内側に張りだしてしまい、それがコブのようにみえてしまうのです。
上顎の真ん中にできるコブも同じ原理ですが、上顎は正中口蓋縫合があり、左右に分かれた構造になっています。上顎はドーム状になっていますので、咬んだ力がそこに集中するためお互いに押し合い骨隆起が生じるのです。
【治療はせず放置が一般的だが、入れ歯は困難な場合あり】
骨隆起自体は何も悪いことはしませんので、通常障害がない場合はそのまま放置することがほとんどです。しかし骨隆起は徐々に大きくなっていくことがあります。その時に摂食障害や発音障害などが起きるような場合は外科的に切除します。私も入れ歯を専門にしている手前、この骨隆起がああるために、入れ歯が引っかかって入らなかったり、取れなかったり、痛かったり、外れやすかったりといった患者様を数多く拝見してきました。小さな骨隆起の場合はそのまま入れ歯を作りますが、特に大きな骨隆起は外科的切除を行い骨の膨らみを取り除いてから新しい入れ歯を作るとぐっと安定しますよ。
神奈川県大和市柳橋の 歯医者 こころ歯科大和クリニックでは骨隆起のある患者様に対しても入れ歯の治療を行っています。