美しい差し歯の最高峰、ジルコニアセラミックとは?
2017.04.05
院長です。
ジルコニアセラミックをご存知でしょうか。
ジルコニアセラミッククラウン
歴史は比較的浅く2005年頃から日本では認可され使用されるようになった差し歯です。
それまではメタルボンドクラウンと言われる差し歯が最高峰でしたが、ジルコニアセラミックの登場で状況ががらりと変わってきました。
【時代はメタルボンドクラウンからジルコニアセラミックへ】
近年まで日本ではメタルボンドクラウンが長い間、美しい差し歯の最高峰として使用されていました(セラミックのみで製作された差し歯もありましたが、耐久性が弱く一部精度も落ちるため、限られた部位にしか使用できませんでした)メタルボンドクラウンは金属性のフレームにセラミックをコーティングして作られています。セラミック単体では咬む力に耐えられず割れてしまうため、フレームに強度のある金属を使用し、審美性の高いセラミックをその周りにコーティングして作られていました。
メタルボンドクラウンの金属フレーム
しかし、セラミックの下地が金属だと金属色が透けて見えてしまうため、真っ白のマスキングで金属色を隠し、その上にセラミックコーティングをしていました。セラミックを使用しているため、美しいことは美しいのですがマスキングの影響で自然な感じの色を出すのは難しく、のっぺりした感じの白色になってしまうのが欠点でした。
メタルボンドクラウン表側
テレビで見る有名人の方の差し歯も、昔は明らかに差し歯とわかるような白色が多かったですが、今では本物の歯と見分けがつかないような自然感のある差し歯(ジルコニアセラミック)が増えてきています。
ジルコニアの登場により、白い差し歯の精度と審美性が一気に高くなりました。メタルボンドの金属フレームの代わりにジルコニアフレームを使用することにより、強度も精度も高くなりました。ジルコニアはもともと白色なので金属フレームのような光を遮蔽することもなく、このジルコニアフレームにセラミックをコーティングすると自然の歯のような美しさが再現できるようになりました。
ジルコニアセラミッククラウン内面
【高精度とブリッジにも使用できる強度】
金属よりも硬いジルコニアはより負荷のかかるブリッジにも適応します。また、審美性も良いこともお伝えしましたが、差し歯で一番大事なのは適合精度です。特にマージンと呼ばれる被せる歯と差し歯の境目が重要となります。ここに少しでも隙間があれば歯垢が溜まりやすくなり、将来的に二次う蝕(虫歯)や歯周病になってしまう確率が高くなってしまうからです。その点でもジルコニアは高強度、高精度ですのでマージン部分の隙間も心配ありません。
【金属アレルギーや歯や歯ぐきを黒くする心配がない】
金属を使用する差し歯は多くの金属を混ぜた合金でできています。そしてその金属はお口の中に入るとイオン化し体内に蓄積されます。そして、蓄積限界を超えてしまうと金属アレルギーが発症してしまうのです。また、イオン化した金属はその周囲の歯ぐきや被せた歯の色を黒く染めてしまうこともあります。
その点でもジルコニアセラミックは、一切金属を含まない非金属の差し歯ですので、その心配はありません。
※ジルコニアセラミッククラウンおよびメタルボンドクラウンの治療は自費治療になります。
神奈川県大和市柳橋の歯科医院 こころ歯科大和クリニックではジルコニアセラミックの治療を行っています。