歯科治療を途中で中断するリスク
2017.04.10
院長です。
風邪など内科の受診と違って、歯科の治療は回数や期間が長くなる場合があります。
なぜ、歯科では治療回数や治療期間が多い(長い)のでしょうか。
例えば虫歯がひどく神経を取って、被せものの治療になったとします。治療の過程としまして、
一回目 虫歯を除去して神経を取ります。
二回目 神経を取った跡に充填剤を詰めて密封します。
三回目 土台の型取りをします。
四回目 土台を歯に装着します。
五回目 被せものの形成、型取りを行います。
六回目 被せものが装着され、この歯の治療は終了です。
現在の歯科治療の平均的な治療回数(医院によっては1,2回程度の誤差はあります)を挙げてみました。回数や予約期間は医院の考え方によってさまざまだと思いますが、大体週一回の治療が主流ですので、6回だと一本の歯を治すのに約一か月半かかることになります。
人間の歯は親知らずを除くと28本あります。治療する歯が一本ではなく何本もあったらどうでしょうか。週一回の通院でもそれこそ半年、いや一年以上かかる場合もあります。また、他に歯周病などにも罹患している場合や抜歯などがある場合はさらに長期化する場合もあります(もちろん軽度の虫歯や歯周病は数回で治ります)
そうなると、治療しなければならない歯や歯ぐきが多い方は治療回数や期間が必然的に長くなってしまいます。毎週の歯医者通いが日課になってしまうのです。そうなると長期間の治療に対してのモチベーションを保つのが大変になります。
歯科医院では初診の時に、口腔内を診てある程度の治療期間を推測し、患者様へ治療計画をお伝えしていると思います。それをご理解していただけなかったり、痛みや腫れがなくなったから、あるいは治療に飽きてしまったり、キャンセルをして行き辛くなったなどを理由に、治療を放棄(中断)してしまう患者様も多いのも事実です。
治療を中断してしまうとさらに歯や歯ぐきは悪くなるケースがほとんどです。中断して何年か後にいらっしゃった時には、詰め物で済むはずだったのに被せ物になってしまったり、ブリッジで済むはずだったのに入れ歯になってしまったり、虫歯や歯周病が進み抜歯など最悪のケースになることもしばしばです。とにかく悪いところは通院して徹底的に治してしまいましょう。再治療はさらに時間と治療費の浪費でいいことは何もありません。
神奈川県大和市柳橋の歯科医院 こころ歯科大和クリニックでは治療前にある程度の治療期間の目安をお伝えしています。