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①歯科はなぜ医科より自費が多いのでしょうか?

2018.07.07

院長です。

 

 

~今日はすこし長いお話しです。2回に渡ってお送りします。あきちゃったらごめんなさい~

 

 

 

確かにそうですね~医科は殆どに保険がきいて(医科にも自費はありますが)、最新の医療技術は比較的早期に保険導入され、患者負担が軽減されています。お薬もそうですね。同じ医療なのに歯科はなぜ自費治療が多いのでしょうか。

 

 

歯科の場合。保険の被せ物や詰め物入れ歯などはほぼ50年以上もまえから、進化はしていますが基本材料、製作方法は変わっていません、ですので今現在、保険治療を受けている皆さんは、50年前とさほどかわらない治療を受けているのが現状です。逆に見れば完成した安心した治療とも言えますが。

 

 

これは国が入れ歯や差し歯の値段をあらかじめ決定し、その予算内で作らなければならないルールのためです。もちろんその報酬が高ければ良いのですが、医療費削減のため歯科の診療報酬はここ25年位据え置きです。しかももともと医科よりもかなり低いのです。

歯科の自費治療場合、材料や治療方法、製作方法により金額が大きく変動します。特に歯科では審美的要素も高い場面も多く、特殊な治療法や製法、生体により害の少ない素材や見た目や機能性の良い素材で製作する場合、保険診療と同じ価格で請け負っていたら大赤字になってしまうからです。「最低限の治療は補償するけど、よりよい治療、自分の思い通りの治療を受けたいのなら自費治療でお願いします」というのが国の考えかたです。

 

 

【歯科技工士の流出問題】

 

 

ここで少し話が脱線しますが、歯科医師の下請けに歯科技工士(国家資格者)という差し歯や入れ歯を専門に作る職人さんがいます。しかし、あまりの給料の安さと緻密な仕事量の連続で離職者があとを絶ちません。また、歯科技工士を目指す若者も減っています。自費治療を多く取り扱っている歯科技工士さんの待遇は良いのですが、日本では圧倒的に保険治療優位です。

 

歯科技工士を育成する専門学校も毎年定員割れの学校が多いです(現在国内に52校の歯科技工士専門学校がありますが、昨年の卒業生は約1000人。一校あたり約20人しかいません。20年前は3000人もいました)差し歯や入れ歯は体に装着するものなのでミクロン単位の細かな作業の連続ですが、そんな貴重な技工士さんも低賃金と重労働に耐えかね、技術の優れた技工士さんは日本を離れ、海外で歯科技工士として働いている方もいます。待遇もよく地位も日本よりも良いと聞きます。また国内でも技術をいかして宝飾関係方面に進まれる方も多く聞きます。また、異業種に転職される方もよく耳にします。

歯科技工士の20歳代の離職率は70~80%と高いそうで、これでは何のために苦労して国家資格を取得したのかわかりません。

 

 

 

いくら腕が良い技工士さんでも、保険の報酬額は決まっているので、技工料もその中から支払われます(技工料は各技工所で任意に設定できます)もちろん発注先の歯科医院側が支払いますので、歯科医院側も利益も確保しなければいけませんから、技工士さんに支払う技工料は低いにこしたことはありません。

日本歯科技工士会の働きもあって多少改善は見られましたが、基本的に保険の入れ歯や差し歯の技工料は安く彼らの労働に見合ったものではありません。また、近年差し歯や詰め物の金属価格は高騰しています。基本的に技工士さんが歯科医院へ請求書を提示するときは、技工料のほかに金属代と消費税を加えた価格を請求します。技工料は変わらないのに金属代が上がることにより、歯科医師側にはかなり高い請求に感じてしまい、金属を使用しない治療に切り替えたりすると、技工士さんの仕事が減ります。

 

 

技工所は全国に沢山あります。歯科医院から仕事を獲得するにはよほどの技術があるか、技工料を値下げするかのいずれかになります。多くの技工所は歯科医院と長くお付き合いできるよう便宜を図ろうとします。いわゆる技工料の値引きです(値引き自体は違法ではありません)技工所同士の歯科医院の奪い合いが激化し、プライスダウンで契約をとる過当競争に拍車がかかってしまいます。

 

 

そして技工所は安く仕事を請け負えば利益を出すため、薄利多売をしなければ利益が出ない状態になります。材料や機材もグレードの低く安いものにしたり、工程を簡素化したり何とか利益を出そうと工夫しますが、最終的には労働時間と賃金での調整となってしまいます。

 

 

このご時世、寝る間をおしんで夜中まで残業、被せ物が合わなかったら歯科医院の先生からのクレーム。怒りの矛先が技工士にはないので心が折れてやめる人が多いのです。技術があるのに勿体ない。これからも技工士を冷遇すると日本の歯科界は大変なことになります。

 

 

箱はあるのに、保育士が足りない、足りないと言っている行政の怠慢とおなじように感じます。

 

 

普通、低賃金重労働でしたら辞めますよね。家族もまともに養えません。それも若ければ若いほど。みんな稼げる他業界に流れます。離職者が多く、新しいなり手も少ない歯科技工は今でいえばブラック企業(※歯科技工士、歯科技工所さんの名誉のためにも、きちんとした歯科技工所も沢山存在します!)に映るのかもしれません。自費の話とはかけ離れてしまいましたが、技工士さんがいなければ保険治療も自費治療も良い入れ歯や差し歯ができないのです。長くなりました。続きは次回お話しします。

 

 

神奈川県大和市柳橋の歯医者 こころ歯科大和クリニック

 

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