歯がしみる!これって虫歯?知覚過敏症の治療方法
2017.03.25
院長です。
「知覚過敏症」この言葉を皆さんご存知かと思います。よく歯磨き剤のテレビコマーシャルで耳にしませんか?
【知覚過敏症って?】
知覚過敏症は虫歯ではないのに、虫歯の時のように歯が冷たい水がしみたりする症状のことをいいます。
主な症状はいくつかあります。
・冷たい飲み物がしみる
・寒い日に深呼吸をしたとき外気でしみる
・咬むとチクッ、ピリッとする
・甘いもの特にチョコレートなどを食べた時しみる
・歯ブラシをかけた時チクッ、ピリッとする
原因は歯の内面の象牙質が表に露出したことにより、外からの刺激を遮断できず中の神経に伝えてしまうために起こります。
【象牙質の露出はなぜ起こる?】
象牙質の露出は若い人にもたまに見られますが、経験上30歳~40歳頃から始まるように見えます。原因は歯周病やかみ合わせの強さ、加齢、酸蝕歯(酸性の食品で歯のエナメル質が溶けて象牙質が露出すること)などが主です。
歯の表面のエナメル質は外からの刺激をシャットアウトしてくれますが、象牙質にはその機能が乏しいため刺激を中の神経に伝えやすくなります。
歯周病は歯を支える歯槽骨が徐々に下がる病気です。歯槽骨が下がれば象牙質が露出しやすくなります。かみ合わせが強い歯は常に大きな力が歯や歯槽骨に伝わり、その刺激で歯槽骨が下がりやすくなり象牙質が露出します。ジュースやコーラ、ポカリスエット、アクエリアス、酢の物,、果物など酸性食品を常に摂っていると、口の中がに酸性に傾きやすくなりエナメル質を溶かしていきます。そうすると中の象牙質が露出し、知覚過敏症が現れます。これが酸蝕歯です。
さて、知覚過敏症はどのようにして治療するのでしょうか。
根元の黄色いところが歯ぐきが下がり露出した象牙質
【知覚過敏症の治療方法】
こころ歯科大和クリニックでは知覚過敏症に対しては次のように対処していますが、各先生によって考え方や治療方法が異なりますことをご了承ください。
①経過観察
症状が比較的小さく我慢の範囲内だったり、我慢の範囲内の症状が現れたり収まったりを繰り返す場合などは、経過観察で済ませることが多いです。知覚過敏症は一時的なことも多く、時間が経つにつれ症状が減少したり無くなったりすることがよくあります。
また、歯周病が原因の場合は適切なブラッシングにより歯ぐきを引き締めると収まるケースもあります。症状が軽度の場合は知覚過敏症用歯磨き剤が市販されていますので、そちらをお勧めすることもあります。
かみ合わせが強いことによる知覚過敏症の場合はかみ合わせの調整を行い様子を見ます。
②コーティング剤の塗布またはレジン充填による治療
症状が中程度でなかなか我慢できない場合などに行われる治療です。コーティング剤は歯を削らずしみる部位(象牙質)に薄く塗ります。透明ですので見た目も変わりません。
また、象牙質は柔らかいため、歯磨きが強すぎたり、かみ合わせが強すぎたりすると削れて溝ができます。削れれば中にある神経と外との距離が近くなり知覚過敏症状が強くなることがあります。そこに歯の色に近いレジン(プラスチック)を詰めて症状をおさえます。
③神経をとる治療
レアケースですが症状がかなり強く日常生活に支障がある場合には、神経自体を取り除いて症状をとめます。
このほかイオン導入法やレーザー治療などもありますが、こころ歯科大和クリニックでは行っていません。
経験上、知覚過敏症を訴える方は冬に多いようです。水道水や外気が冷たくなり、気にしだす方が多いのではと思います。こころ歯科大和クリニックでは経過観察になる方が多いですが、虫歯でしみている場合もありますので、おかしいな?と思われたら歯科医院でチェックしてもらうことをお勧めします。
神奈川県大和市柳橋の歯科医院 こころ歯科大和クリニックでは知覚過敏症の治療を行っています。