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歯の根元に段差がある?楔状(くさびじょう・けつじょう)欠損とは?

2017.05.01

 

院長です。

 

みなさん歯の根元を爪でこすった時、段差を感じたことはありませんか?

痛みはないのに歯が一部削れている、または段差があるような感じ。

虫歯?と思われるかもしれませんが、もしかしたら楔状欠損かもしれません。

 

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【楔状欠損とは】

 

楔状欠損(くさびじょうけっそん・けつじょうけっそん)とは読んで字のごとく楔形の様に削れた歯の状態のことをいいます。虫歯で削れたわけではなく、自然または人為的に削れた状態です。前歯から奥歯のすべての歯に出現する可能性がありますが、特に前から4番目以降の奥歯に見られることが多いように思われます。

 

楔状欠損は歯と歯茎の境目の根元に現れます。ほとんど無症状の場合が多いのですが、歯ブラシや爪でこすると軽い痛みや違和感を感じたり、冷たいものがしみたりすることがあります。虫歯ではないので持続的な症状はないのが特徴ですが、少しずつ進行していく場合が多いのが特徴です。ほとんど症状の出ない軽度のものから、神経に達したり歯が折れたりする重度になってしまった楔状欠損があります。

 

 

【楔状欠損の原因】

 

昔は力を入れ過ぎた歯磨き方法や、歯磨き粉に含まれる研磨剤が歯を削ると言われてきました。もちろんそれも原因や進行の原因の一つではありますが、現在では「歯に加わる力の作用」が関与していることが徐々にわかってきました。

 

一番影響力があるのが、歯に加わる力=咬合圧です。

 

特に歯ぎしりや、くいしばり等の癖がある歯に楔状欠損は起こりやすくなります。歯に強い力が加わると歯槽骨との境に近いエナメル質や象牙質に力が集中し、そこから微細なヒビ(マイクロクラック)が入り、徐々に崩れていくのです。徐々に崩れていくので痛みもありませんし、自分でも気づきません。外側に現れることが多いですが、内側にも表れる場合もあり、また両方に現れる場合もあります。

 

【治療方法】

 

欠損がそれほど深くなく、症状もない場合は何もせずに様子を見ることが多いです。

 

但し、次のような症状が出てきたときは治療する場合もあります。

・冷たいものがしみる
・歯ブラシをかけると痛い
・削れたくぼみに歯垢が溜まりやすくなり、今後の虫歯や歯周病の危険性が予想される

実際に楔状欠損から虫歯になる例も多いので注意が必要です。

 

一般的にはコンポジットレジンという歯と同じ色の樹脂を詰めることによって治療を行います。
保険治療で、通常は一回で処置は終わります。また、咬合圧が関係すると思われる場合は歯に加わる力を少なくする咬合調整(上下の歯のあたりをドリルで微調整し、負担を軽くする方法)、被せものや詰め物が関係している場合は交換して治療を行います。力の入れ過ぎた歯磨き方法や研磨剤の荒い歯磨き粉の使用なども見直す場合もあります。

 

楔状欠損は若い方より高齢の方に多くみられ、程度はありますが条件により進行し続けます。まれに欠損状態が深くなり、神経まで達してしまう場合や歯が折れてしまう場合もあります。その場合は神経を取り除く治療や抜歯になる場合もありますので、気になる方は歯科医院で早めに相談されることをお勧めします。

 

 

神奈川県大和市柳橋の歯科医院 こころ歯科大和クリニックでは楔状欠損の治療を行っています。

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